- Q.昆虫は将来の食料危機、タンパク質不足を救いますか?
- Q.昆虫生産はその他の家畜と比べてエサの要求量が少なく、環境負荷がも小さいというのは本当ですか?
- Q.コオロギは他の食肉と比べてタンパク質が◯倍多い!という情報を見かけますが本当ですか?
- Q.コオロギのタンパク質が60%、70%という情報を見るのですが、どういうことですか?
- Q.コオロギをはじめとする昆虫を食べる意味って何ですか?
- Q.昆虫食品の価格が高いのはなぜですか?
- Q.アレルギーが心配です。食べても大丈夫ですか?
- Q.食べるエサによって昆虫の味は変わりますか?
- Q.昆虫に機能性成分など身体に良い成分はありますか?
- Q.TAKEOの昆虫加工食品の特徴は何ですか?
- Q.国産昆虫と海外産昆虫の違いは何ですか?
- Q.昆虫を食べたら昆虫が減ってしまいませんか?
- Q.むし畑の取材に行ってもいいですか?
- Q.食用昆虫を生産しています。購買してもらえますか?
- Q.卒論の研究で昆虫食市場を調べています。売上データと顧客情報を教えてもらえますか?
- Q.卒論の研究で昆虫の栄養価を調べています。食用昆虫について色々教えてもらえますか?
Q.昆虫は将来の食料危機、タンパク質不足を救いますか?
A.救うかもしれないし、関係ないかもしれません。
昨今、将来の人口増加による食料危機やタンパク質不足が叫ばれています。ですが、これは食料の絶対量不足の問題であると同時に配分の問題であると言えます。
人間が昆虫を食べるようになれば、すなわち食料問題が解決する、とは考えにくいのではないでしょうか。
もし本当に食料が足りなくなった場合、昆虫以外にも食べられるけれども食べていないものはたくさんあります。昆虫が唯一の選択肢ということにはなり得ません。
しかし、今から昆虫を食べておけば将来的に「食の選択肢」が増えることは間違いありません。選択肢が多いというのは豊かな食生活のためにとても大切なことです。
Q.昆虫生産はその他の家畜と比べてエサの要求量が少なく、環境負荷がも小さいというのは本当ですか?
A.これは難しい問題だと認識しています。
「コオロギ1kgを増やすために必要なエサの量は、牛の◯分の1」という情報を断言するには、まだ研究が不足していると考えています。なぜかというと、そのエサを生産するためのエネルギー投入量が異なるからです。
例えば、生の牧草1kgと濃厚飼料1kgとでは、生産するために必要なエネルギー投入量が違います。環境負荷を論じる際には、ライフサイクルアセスメント(LCA)の視点が重要だと考えています。
(既に良い論文が出ていましたら、ぜひ情報提供をお願いします)
Q.コオロギは他の食肉と比べてタンパク質が◯倍多い!という情報を見かけますが本当ですか?
A.コオロギにも他の食肉と同様にタンパク質は豊富に含まれています。
生のコオロギは、おおよそ水分が70%前後でタンパク質が20%前後です。これは他の食肉と比較しておおよそ「同等」と言えます。
昆虫と他の素材を比較している情報を確認する際は、サンプルの状態をできるだけ揃えて比較している情報を参考にしてみてください。残念ながら、市場には乾燥品と生鮮品を比べている情報があるのも事実です。
Q.コオロギのタンパク質が60%、70%という情報を見るのですが、どういうことですか?
A.タンパク質が50%を超えているものとしては、乾燥されたコオロギの情報である可能性が高いです。
どんなものでも乾燥させて水分を抜いてやると、そこに含まれるタンパク質量の割合は、相対的に大きくなります。
コオロギに含まれるタンパク質量は生だと約20%で、これを乾燥させると50~70%くらいに跳ね上がります。この数字は、同じ乾燥食品であるビーフジャーキーやかつお節と同じくらいです。
また、粉末の昆虫製品の中には、脱脂しているものもあります。脂質が減る分、昆虫粉末に含まれるタンパク質の割合はさらに大きくなります。
食品のタンパク質含量をチェックするときに注意したいポイントは、「水分含量」と「タンパク質以外の成分量」です。
乾燥コオロギは水分、脂質、炭水化物が少ないので相対的に非常に高タンパク質な食品であると言えます。
Q.コオロギをはじめとする昆虫を食べる意味って何ですか?
A.昆虫は「普通の食品」と同じくらいたっぷりの栄養成分が含まれています。普通の食品と同じように食べてもらえると嬉しいです。
もし、普通の食品が1つ増えたら、将来の食生活が遥かに豊かになるはずです。普通の食品よりもスリルがあり、ドキドキワクワクしながら食べられるという面は、普通の食品にはない1つの魅力かもしれません。
Q.昆虫食品の価格が高いのはなぜですか?
A.1番の要因は、需要がまだまだ小さく、市場規模が小さいからです。
現状、供給量が限られていおり、またマーケットが小さいため高価格帯となっております。供給量も安定し、より多くの方に楽しいでいただくことで、より手に取りやすい価格帯になっていくと考えられます。
Q.アレルギーが心配です。食べても大丈夫ですか?
A.甲殻類アレルギーをお持ちの方は食物アレルギー発症のリスクが高いと考えられますので、お控えください。
甲殻類に含まれるタンパク質や外骨格の成分にアレルゲン性があることが報告されています。体調が悪いときにもアレルギーを発症するリスクは高くなります。体調が悪いときに初めて昆虫食にチャレンジすることはお控えください。
とはいえ、昆虫が特別にアレルギーのリスクが高い食品であるとは考えていません。
人間は、初めて口に入れるものに対しては常に食物アレルギー発症のリスクを有しています。私たちの経験上1000人に1人もいない程度で、これは普通の食品に比べて特別高い頻度ではない、と考えています。
いずれにしても初めて昆虫を食べる際は「体調が良いときに少しずつ様子を見ながら」をオススメします。
Q.食べるエサによって昆虫の味は変わりますか?
A.明確に風味が変わります。
例えば脂質を多く含んだエサで育てられたコオロギは脂質が多いコオロギになります。匂いのきついものを食べたコオロギは、やはりそれなりに匂いがきついコオロギになります。
Q.昆虫に機能性成分など身体に良い成分はありますか?
A.まだ報告されていません。
昆虫食市場がもっと盛り上がっていけば研究に予算が割かれるようになり、きっと良い成分が見つかります。
私たちもこの分野の研究が進むことを心から待ち望んでいます。
Q.TAKEOの昆虫加工食品の特徴は何ですか?
A.昆虫が持つ特徴をできるだけ活かすことを大事にしています。
例えば脱臭した昆虫粉末を使用し、強い味付けをしてしまえば、昆虫が入っていることにさえ気が付かずに食べることができます。しかし、それは昆虫である必要がなく、あまり面白くないと考えています。
私たちは「昆虫らしさ」に正面から向き合った商品作りをしていきます。
Q.国産昆虫と海外産昆虫の違いは何ですか?
A.最も大きな違いは「鮮度」です。
海外産昆虫は強い熱をかけて乾燥され、時間をかけて輸送されます。その間にやはり少なからずの酸化が見られます。
一方、TAKEOの国産昆虫は、鮮度が高いためにフレッシュな風味がします。例えば「昆虫煮干し 京都こおろぎ」では、冷凍の生鮮コオロギの仕入れから最小限の加熱、乾燥を経て、最後に脱酸素剤を入れてみなさんにお届けしています。
やはり昆虫も新鮮なものがおいしいです。
Q.昆虫を食べたら昆虫が減ってしまいませんか?
A.私たちが扱っている昆虫は基本的には食用のために養殖されたものになります。ですので、これらを食べることによって自然にいる昆虫が減少することは考えにくいです。
しかし、私たちは昆虫を利用する企業であり、昆虫資源に対して無責任ではいられないと考えています。昆虫を利用する企業の責任として、私たちはまず「タガメ基金」を設立しました。
これはタガメサイダー含む関連商品の売上の一部をタガメの基礎研究者に寄付し、タガメの基礎研究を応援することで、まずは日本のタガメの保全に貢献しようという取り組みです。
Q.むし畑の取材に行ってもいいですか?
A.準備のため、もうしばらくお時間をください。
むし畑(昆虫農業)では、農園長である三橋のもとお客様により新鮮な昆虫を提供するための研究を進めています。現状は頻繁にお客様をお迎えできる状態にはありません。
少しずつ環境を整えていきますので、もうしばらくお待ちください。
Q.食用昆虫を生産しています。購買してもらえますか?
A.私たちは特色のある国産昆虫のラインナップ強化に努めています。購買をご希望の際はこちらのフォームよりお気軽にお問い合わせください。
私たちは食品加工に関する知識を有しており、生産者から直接購買し、商品化してきた経験があります。食用昆虫の生産についても、衛生管理を含めた品質管理についての助言をすることが可能です。
Q.卒論の研究で昆虫食市場を調べています。売上データと顧客情報を教えてもらえますか?
A.それはどうかご勘弁を!
Q.卒論の研究で昆虫の栄養価を調べています。食用昆虫について色々教えてもらえますか?
A.昆虫食の専門家として、できる範囲でご協力いたします!ただし、最初は指導教官の先生から私たちに連絡していただくように手配してください。