まゆ刺し FINAL まゆ刺しゼロ(仮称)さよなら

やばくて新しい昆虫食「まゆ刺し」の終わり

伊藤あずき

浅草本店スタッフの伊藤です。2022年10月に「やばくて新しい昆虫食」として誕生したまゆ刺し。そんなまゆ刺しですが、原料調達をめぐる事情から浅草本店での提供を終了する運びとなりました。

提供最終日までの店舗の様子や、終了に際しいただいたお声、今後のまゆ刺しの展開についてお届けします。

まゆ刺し史

約2年前の秋。私たちは、カイコの中でもセリシン含有率の多い繭をつくる品種を使った新しいメニュー開発に取り掛かりました。

加熱処理によって変化する独特の食感、そして繭自体の風味が活きる食べ方、これらを模索し協議が重ねていましたが、正直、メニュー開発は行き詰まっていました。

行き詰まったときこそシンプルに物事を考える。繭もシンプルに魚介類の刺身のようにいただくのはどうか?そんなアイデアが一筋の光となり、まゆ刺しが誕生したのです。

カイコ自体を口にするわけでないためか、まゆ刺しは、昆虫食に初めてふれる方にも抵抗感が少なく、透明感のある見た目の美しさも相まって、たちまち浅草本店の定番人気メニューとなりました。その人気ぶりといえば、まゆ刺しを食べるためだけに、はるばる九州から駆けつけてくださる方がいるほどのものでした。

そんなまゆ刺しですが、原料となるセリシン繭の生産者さんの少なさから、まとまった量を継続的に仕入れることが正直難しいのが現状です。浅草本店で提供していたまゆ刺しも提供開始前にまとめて仕入れたものであり、この仕入れ分が底を突く形となり、今回浅草本店での提供を一旦終える運びとなりました。

まゆ刺し FINAL

2024年6月22日(土)23日(日)の2日間「まゆ刺し FINAL」と銘打って私たちは、浅草本店にて限定メニュー「あふれる10倍まゆ刺し」も用意し、まゆ刺しのお別れ会を行いました。

https://twitter.com/takeo_tokyo/status/1800488884977205428

こちらのまゆ刺し提供終了のお知らせは、Xをはじめ様々なところで取り上げられました。最後のまゆ刺しということで、初めてまゆ刺しの存在を知った方から常連さんまで、多くの方が最後のまゆ刺しを食しに駆けつけてくださいました。

お客さまの中には1人で10倍まゆ刺しを完食される猛者もいて、まゆ刺し FINAL開催中の店内は、大いに賑わいました。様々な方の声を聞き改めて、まゆ刺しは昆虫食が好きな方と昆虫食に興味を持つ方々との架け橋になってくれていたのだな、と実感しました。

まゆ刺し FINALでいただいた声

《常連さん》
「はじめて食べた昆虫食がまゆ刺しでそこから好きになりました。寂しいです」
「食べ納めにきました。ずっとあるような気がしていたからびっくりしました」
「10倍盛りはなかなか満腹になるけど、味変する楽しみができて面白かった」

《初めての方》
「ニュースで見て興味を持ちました。もっとはやく知れていたら良かったです」
「虫は嫌いだけど、これは全然抵抗なかった」
「昆虫食のイメージが変わった」

終わりに

最後にまゆ刺しに会いに来てくださった皆さま、本当にありがとうございました。2024年6月23日をもって浅草本店でのまゆ刺しの通常提供は終了いたしました。今後はイベントなどの際に数量限定でご案内できるように調整もしていく予定です。引き続きまゆ刺しの事を心のどこかに住まわせていてくれたらとても嬉しいです。さよなら、まゆ刺し。また逢う日まで。

終わらない、まゆ刺し

まゆ刺し、実はこれが本当の終わりではありません。まゆ刺しの提供終了と同時に社内では「まゆ刺し・ゼロ(仮称)」の開発がスタートしています。

これまで使用してきたセリシン繭は、たまたま特別な事情で手に入ったものでした。詳細は控えますが、それは持続可能な形ではないと考えています。今後は生産体制や価格、加工を含め、全く新しい持続可能な「まゆ刺し・ゼロ(仮称)」の開発を進めていきます。完了をお待ちください。

昆虫食TAKEO 浅草本店のご案内

昆虫食TAKEO 浅草本店 東京の昆虫食お店 昆虫食 店舗 実店舗 関東 古民家昆虫食 TAKE-NOKO
営業時間 平日:12:00-19:00
土・日・祝:12:00-20:00
定休日 火曜・第1土日
臨時営業・休業 →必ず店舗営業日カレンダーをご確認ください←
住所 111-0035
東京都台東区西浅草1-3-14 2F
アクセス 東京メトロ銀座線「田原町駅」徒歩3分
つくばエクスプレス「浅草駅」徒歩10分

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