はじめまして。TAKEOの新人ライター「雅パパ」です。ひょんな事から最近TAKEOに関わるようになった私は、ほとんど昆虫食のことを知らない、食べたことがない昆虫食初心者です。おそらく世の中の多くの方と同じ感覚を持つ私だからこそ伝えられる何かがあるのでは?と思ってペンを執りました。最初の原稿は紙に書きたい派です。どうぞよろしくお願いします。
さて、私のTAKEOデビュー作ともなる初回は、昆虫食でも有名な「Bistro RIKYU」さんへの潜入レポートです。昆虫食初心者の私が挑戦するのであれば、とびっきりおいしい昆虫食を体験したい!ということで、ジビエ料理のかたわら昆虫食にも力を入れている昆虫食レストラン、RIKYUさんにお邪魔することにしました。
RIKYUさんがある神奈川藤沢へGO!
RIKYUさんの最寄り駅は神奈川県藤沢市にある「藤沢駅」。藤沢駅はJR東海道本線と小田急線があり、お店の場所は南口から徒歩1、2分歩いたところに位置しています。
ビルの入口にはカブトムシの角を思わせる印象的な看板が掛かっていました。お店は2階です。店内に入ると沢山の昆虫たちが出迎えてくれます。
昆虫食コースをいざ実食
今回はTAKEOのメンバー3人で伺い、事前に昆虫食コースを予約しています。コース料理に加えて、こだわりのアルコールメニューもあります。私は東京IPAというクラフトビールをいただきます。
さあ、いざ実食。
アミューズは「コオロギと新玉葱のムース 鹿の生ハム添え」。新玉ねぎの甘さが効いた優しい味わいのムースと、程よい塩味の旨みの強い生ハム、そこに香ばしいコオロギの食感です。うん、これは合います。
サラダは「オオスズメバチと季節野菜のスイートチリソース和え」。スズメバチはおいしいと聞いたことがありましたが、蛹はソフトシェルみたいな味わいでサラダに旨味だけでなくボリュームももたらしてくれています。夜ご飯として伺ったので、食べ応えも大事です。
スープは「ヨーロッパイエコオロギのビスク」。驚くべきことにオマールえびのビスクを食べているような濃厚な味わいで、付け合わせの国産小麦の自家製フォカッチャをつい3つも食べてしまいました。
温菜は「タイワンオオコオロギとソフトシェルシュリンプのフリット」。タイワンオオコオロギ……世の中にはこんなに大きなコオロギがいるのか。ここまで順調に昆虫をおいしく頂いてきたのですが、正直ちょっと手が止まりました。
でもよく考えてみるとエビも見た目は……、特大コオロギも思い切って一口で食べてみると、食感はサクサクで、まるでエビの唐揚げを食べているようです。ソフトシェルシュリンプと1つの皿にまとめあげた店主の意図が垣間見えます。
パスタは「蚕と蚕豆のクリームソース ファルファッレ」。蚕豆?何と読むのだろう?と思っていると、店主が「そら豆」のことだとそっと教えてくれました。
蚕の風味は癖が強いと聞いたことがありましたが、こちらはフレッシュなものということで、どことなく豆のような味わいです。漢字の由来は形が似ていることからのようですが、風味においても共通点を感じました。
パスタの種類は「ファルファッレ」。蝶々の形をしたパスタの選定にもユーモアが。
メインの肉料理は「小田原産鹿肉のロティ 〜アリとベリーのソース〜」。鹿肉とベリーソースがとっても合います。ちなみにアリはわき役として一定の存在感を発揮しています。なるほど、昆虫食というと「昆虫をとにかくいっぱい食べる」と勝手に思っていましたが、このように脇役として他の食材を引き立てる使い方もあるんですね。
最後のデザートは「バッタのセミフレッド 〜イナゴのキャラメリゼとローストソフトシェルデュビア〜」。その名からバッタとセミが入っているのかと思いきや、セミフレッドとは半解凍状態のアイスケーキのことだという。
サクサク食感のバッタに加えて数種類の昆虫たちが散りばめられていて、ケーキに様々な香ばしさをプラスしています。ナッツ類とはまた違った香ばしさがあり、それがアクセントとなったデザートは、ただただ美味です。
RIKYUさん、昆虫食フルコースごちそうさまでした!
昆虫食コースは事前予約制です。この日は3人で伺いましたが、なんとお店を貸し切りにしていただいていました。ジビエ料理を食べに来る方、昆虫食を食べに来る方、どちらのお客さんに対しても驚かさないための配慮とのことです。みなさんも伺う際は事前のご予約を忘れずに。
食後に、店主の角田さんと昆虫と料理にまつわるお話をするお時間をいただきました。角田さんのお話は個人的にとても興味深く、その内容の一部について後編でご紹介したいと思っています。