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【TAKE-NOKO イベント】FUMIHIKO HIRAI 映像&トークライブ「INSECTUM」

伊藤あずき

こんにちは、TAKEO実店舗「TAKE-NOKO」のスタッフ伊藤です。
2023年3月5日にTAKE-NOKOにて、TOKYO BUG BOYSの平井文彦さんの主催で開催された、映像&トークライブ「INSECTUM」のレポートです。

「INSECTUM」とは?

INSRCTUM」とは、TOKYO BUG BOYSで映像作家として活躍されている平井文彦さんによる初トークライブです。
TOKYO BUG BOYS:ホームページインタビュー記事
平井文彦さん:twitter

◎開催概要
日時:2023/3/5(日)第1部 13:00-14:30、第2部 17:00-18:30
場所:TAKE-NOKO

昆虫の惑星へようこそ
映像や活動の裏話の紹介のほか、独自に考案した実験的な試みも実施し、五感で昆虫を感じる特別な体験をご用意しました。

◎TAKE-NOKOコラボドリンク「恋するレモン」
「恋するレモン」は、バタフライピーの鮮やかな色彩が特徴的なレモンフレーバーのオリジナルドリンクです。このイベントのために平井さんとTAKE-NOKOで共同開発しました。

モンシロチョウの仲間にはレモンのような爽やかな香りを発するものがいることが知られています。オスだけが持つ発香鱗という鱗粉の一部から「シトラール」というレモンに特徴的な香気成分が発せされており、これはメスを誘引するフェロモンの一種だと考えられています。
→参考:「ヤマトスジグロシロチョウとスジグロシロチョウの人工種間雑種における発香鱗と香気成分の特徴」

また、「バタフライピー」とは東南アジア原産のマメ科植物で、その花がチョウのような見た目をしていることから蝶豆とも呼ばれています。アントシアニンが多く含まれていて、抽出すると青い水色が得られるのが特徴です。さらにレモン由来の酸が加わってpHが変化すると、赤く変色します。

平井さんの創り出す「昆虫スロー」の世界

道を歩いている時、何気なく周りを見るとそこかしこにいる虫たち。みんな小さいけれど綺麗だったり格好良かったりと、それぞれがとても魅力的。

足元にこんな世界が広がっているのだと驚き、みるみるうちに夢中に。今まで様々な昆虫たちと出会い、そこで自分が見てきた世界をどうにかリアルに伝えたい。そんな思いから、平井さんは「昆虫スロー」動画の撮影を始めたと言います。

羽ばたきの風が頬に当たるような錯覚に陥る、蝶たちの美しくダイナミックな飛翔。その刹那で生死が決まる、熾烈な生存競争の一幕。人間の目ではとらえることの出来ないそんな世界を、平井さんの動画から私たちは感じることができます。

◎平井さんによる映像集
https://vimeo.com/user11916895

「INSECTUM」参加レポート

はじめは昆虫の撮影に興味を持ったきっかけから。当時ダンサーの女性の撮影を行っていた平井さんは、他にも何かカメラを使って出来ることはないかと考えたそうです。ある日お散歩に行く際、ふと子供の頃虫が好きでよく追いかけていた事を思い出しカメラを持って出掛けたことが、昆虫の撮影を始めたきっかけだそうです。

INSECTUMは五感で昆虫を楽しむのがテーマです。まずは「視覚」からお話はスタートしました。
いくつかの映像を見せて頂き、今まで謎に包まれていた「これらがどのようにして撮影されているのか」という点について裏話をお話して下さいました。想像していたよりも大胆な方法で、平井さんの諦めない強さがあれほどの美しい作品の誕生に繋がっている事を知りました。

続いて「聴覚・触覚」です。
カミキリムシの出す超音波を観測・収録するために、コウモリ用のバットディテクターを使用したとか。ここでも1本の映像を見せて頂き、昆虫の羽が飛ぶこと以外にどのように使われているのか紹介して下さいました。印象的なエフェクトが効果的にユニークな昆虫たちの生態を彩り、目を奪われているうちにあっという間に時間が過ぎてしまいました。

また、至近距離で昆虫の群れに出会った時の平井さんの数々の生々しい体験談も聞かせて頂きました。特にオオスズメバチに追いかけられた際に羽ばたきの風を頬に感じ死を覚悟したというエピソードが、臨場感あふれる声遣いで大変怖かったです。音を振動に変換して「音を触れる」体験ができる画期的なメカ・振動スピーカーもご紹介頂き、会場は驚きと好奇心に満ちた楽しい空気に包まれていました。

続いて「嗅覚」では、今回のコラボドリンクの誕生秘話についてもお話して下さいました。
また、平井さんご自身がアロマに精通しており、虫たちが持っている素晴らしい香りについてご紹介頂きました。

あっという間に最後のテーマである「味覚」です。
「昆虫にはなぜ美味しくないものが多いのか、美味しい昆虫はどんな味がするのか」など具体例とともにお話して下さいました。利き蜂蜜のコーナーではニホンミツバチとセイヨウミツバチの作るはちみつの食べ比べが行われ、交互に味わうことでそれぞれの美味しさが際立ちとても貴重な体験をさせて頂きました。

《感想》
全編を通し平井さんの夢や抱いている素敵な世界観、未来への思いが散りばめられていて、まるで平井さんの頭の中を覗かせて頂いたような気持ちになる、そんな1日でした。幼い頃に見た空を飛ぶ夢、浮遊感や風を切る感覚は私にも覚えがあります。そんな大切な感覚を現在まで守り試行錯誤を繰り返しながらも諦めることなく再現を試み、そして私達に共有してれる。そんな温かで優しい人柄が伝わってきました。

終盤にお話頂いた「熱殺蜂球」のトピックでは、生物がそれぞれに果たしている大切な役割と、特定の生物について人間が印象操作する事の影響、多様性を守る事と私達
の営む社会との密接な関係について、真剣な面持ちでお話下さいました。愛することも嫌うことも人それぞれですが、同じ星に生きる者同士、お互いについて真剣に向き合う事はとても大切な心のあり方なのだと改めて感じました。

店内を完全に貸切状態にしてこの様なトークライブを行うのはTAKE-NOKOにとって初めての事だったのですが、平井さんや黒田さんをはじめ多くの方にご協力頂き大盛況の中イベントを無事に終えることが出来ました。また、ご来場頂いた皆様の昆虫に対する愛が本当に熱く、様々な分野の方のお話を伺えたことで大変勉強になる1日となりました。

皆さま誠にありがとうございました。平井さんは現在良い香りのする昆虫を募集中だそうなので、もし見つけたら教えて頂けますと幸いです。

※平井さん目線のレポートはこちら https://note.com/tokyobugboys/n/n1d186af54f81

TAKE-NOKOスタッフ 伊藤 あずき

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