開発担当三橋の渾身作!「TAKEO タガメサイダー」
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開発担当三橋の渾身作!「TAKEO タガメサイダー」

三橋 三橋

TAKEOの開発担当、「むし畑」農園長の三橋です。今回は開発者三橋として「TAKEO タガメサイダー」発売までの道のりを語らせてください。

▼目次

  • タガメサイダー開発のきっかけはむちゃぶり
  • タガメサイダーは日本生まれのアイディア。飲料として相性抜群
  • 使用しているタガメは、タイで養殖されたタイワンタガメ
  • 昆虫食品の製造は、メーカーの昆虫食への理解が不可欠である
  • 職人のタガメエキス製造
  • サイダー製造でのこだわりは、タガメらしい「ひとクセ」
  • まとめ

タガメサイダー開発のきっかけはむちゃぶり

2019年1月
みち子 「夏に向けて、すっきりさっぱりな昆虫食をみんなに届けたいよね~⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝⋆*」

一同 「・・・・・・」

みちこさんのむちゃぶりはいつも突然やってきます……。TAKEOでの暗黙のルールに乗っ取り、今回は僕がプロジェクトリーダーになることに。きっかけは唐突にやってきましたが、予てから温めていた商品を提案するいいタイミングになりました。

※TAKEOの暗黙のルールとは、「みちこからのむちゃぶりは、皆で協力し必ず形にしなくてはいけない」というものである。

タガメサイダーは日本生まれのアイディア。飲料として相性抜群

タガメサイダー 日本生まれ アイディア

そもそも日本の昆虫食業界では、タガメのフルーティな香りを活かしたお酒やサイダーというアイディア自体は以前からありました。数年前の昆虫食イベントに参加した際に、自家製のタガメサイダーを飲む機会があり、その香りに驚いたことをよく覚えています。昆虫らしい見た目も食感もありませんが、しっかり昆虫の風味がしておいしい。タガメサイダーは昆虫食のピュアな楽しさだけを抽出したような昆虫食品だと感じました。

これまでタガメサイダーをはじめとしたタガメを使用した飲料は、昆虫食愛好者が個人で楽しむもので、誰でも簡単に手に取れるようなものではありませんでした。今回みちこさんのむちゃぶりから始まりましたが、これはタガメの本来の魅力をより多くの人に届けるチャンスです。

僕は前職の香料メーカーで飲料開発にも携わっていたので、流通できる飲料を作ることができます。飲料って食品の花形のイメージがありますし、今の自分なら面白いものができる!とやる気が溢れてくるわけです。

使用しているタガメは、タイで養殖されたタイワンタガメ

タガメサイダー タイワンタガメ Lethocerus indicus

TAKEOのタガメサイダーは、タイで養殖されたタイワンタガメ(Lethocerus indicus)を使用しています。

タイワンタガメはタイやラオスなどの東南アジア諸国で人気の食用昆虫で、現地の市場では一般的に見ることができます。タイワンタガメはカメムシの仲間(半翅目)で、その強い香りが特徴です。研究論文*によると、(E)-2-hexenyl acetate というエステルが主要な香気成分とのことです。この化学物質はフレッシュでグリーン、ちょっとワキシー、そしてリンゴのようなフルーティな香りが特徴です。

タイなどではタガメを潰してチリソースと合わせて食べることが多いそうです。さらにいうとタイワンタガメは胸の筋肉が発達しているので、そこをかき出して食べると肉々しいうま味とフルーティな香りが相まって、唯一無二のおいしさがあります。これはまたの機会にご紹介します。

* Characterization of potent odorants in male giant water bug (Lethocerus indicus Lep. and Serv.), an important edible insect of Southeast Asia
Food Chemistry, Volume 168, 1 February 2015, Pages 639-647

昆虫食品の製造は、メーカーの昆虫食への理解が不可欠である

タガメサイダーのラボ製法は比較的すぐに完成しました。その工程の中で、タガメから風味の優れたエキスを抽出するための独自の製法を開発し、簡単な特許も取得しました。

自社では大規模な飲料製造を行えないので、実製造は外部の企業に依頼する必要がありました。しかし、原料になるタガメを飲料メーカーへ持ち込めばすぐに思い通りの飲料が出来上がる、というわけではありません。多くの食品工場では昆虫原体を持ち込むこと、製造ラインに昆虫が接触することを、衛生管理の観点から許容することが非常に難しい、というのが現状です。

また、飲料メーカーといえど、エキスを抽出するための設備を持っている会社もそう多くはありません。そういった背景からタガメサイダーの実製造は、1段階目に「エキスメーカーでタガメエキスを製造」、2段階目に「飲料メーカーでタガメエキスを用いたタガメサイダーを製造」という流れで行うことにしました。

職人のタガメエキス製造

幸運なことに、思ったより早いタイミングで昆虫食に理解があるエキスメーカーさんに出会うことができました。そのエキスメーカーさんは動物系エキス製造を得意とするということもあり、開発は終始スムーズに進みました。

エキス職人さんと同じ現場に立って打ち合わせを重ね、工場にある設備で実施可能な製法を固めていきました。実製造にも立ち合いをさせてもらい、タガメエキスの完成を見届けました。

タガメエキス製造のポイントは、温度管理、抽出時間管理、ろ過です。ラボで使う鍋と実際の工場で使う抽出釜とでは、熱源も違えば大きさもまったく違います。特に熱のかかり方で風味に差が出るので、職人さんの技術を頼りにラボ品に近いものができるように調整していきました。

結果、芳醇なタガメの香りを持ち、想定以上にうま味がたっぷりなタガメエキスを製造できました。唯一無二の製品です。

サイダー製造でのこだわりは、タガメらしい「ひとクセ」

次はサイダー製造です。エキス製造同様に、すぐに飲料メーカーさんとのいい出会いがあるだろうと期待していましたが、飲料メーカーさんの昆虫食に対する考え方の厳しさを実感せざるを得ない状況になりました。10社以上に連絡しましたが、話を聞いてもらえる機会が少なかったり、話を聞いてもらえても私たちの求める香味を作ることができなかったり、大変苦労しました。

それでも最後には素晴らしい飲料メーカーさんに出会うことができました。この飲料メーカーさんは昆虫食に対して理解があるだけでなく、開発前にタガメそのものを食べることから始めて、私たちのイメージをしっかりと理解してくれました。まさにプロの姿勢です。この段階で「絶対にいいものが出来る」と確信しました。

その後、香味評価と改良を重ね、理想のタガメサイダーが完成しました。タガメサイダーは単純なおいしさだけではダメで、フルーティさの中にもしっかりグリーンとワキシーが感じられないといけないのです。TAKEOのタガメサイダーは、このタガメらしい「ひとクセ」がポイントです。

まとめ

ついに発売 タガメサイダー タイワンタガメ
ついに開発担当三橋渾身のタガメサイダーが完成しました。予定より発売が延期になったりとアクシデントもありましたが、なんとか夏の発売に間に合わせることが出来ました。

中味の開発以外にも「TAKEO タガメサイダー」は、ラベルのデザイン、ダンボールのデザイン、ホームページのデザインまですごくこだわっています。デザインの部分でも楽しんでいただきながら、「TAKEO タガメサイダー」をぜひ一度ご賞味ください!

『TAKEO タガメサイダー』ホームページはこちら

この記事を書いた人

三橋 】1987年生まれ32歳 男
好きなものはビール。本当は毎日飲みたいが健康と節約のためにノンアルコールビールで自分をごまかす日々。『むし畑』での昆虫農業の日々で健康部分は改善される予感。

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