蜂の巣 宮崎スズメバチ 昆虫煮干し 昆虫釜揚げ オオスズメバチ
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国産昆虫シリーズ第5弾「宮崎スズメバチ」の資源管理の考え方

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TAKEOの国産昆虫シリーズ第5弾は「宮崎スズメバチ」。今回はスズメバチ資源管理の考え方について紹介します。

日本のひなた 宮崎 スズメバチ

スズメバチを捕るのは宮崎県の自然あふれる里山で有機農業とミツバチの養蜂を営む農家Tさん。スズメバチ捕りのキャリアは約35年。スズメバチ捕りは農家Tさんにとって何よりも夢中になってしまう“季節の楽しみ“です。宮崎県の山の恵みを食べて育ったスズメバチは、幼虫もさなぎも成虫も全部おいしく食べられます。

TAKEOの「宮崎スズメバチ」では、塩味の煮干し、柑橘(へべす)醤油味の煮干し、プレーンな釜揚げの3つのラインナップで提供します。

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スズメバチを捕って食べる

スズメバチを捕って食べる文化は全国各地で見られ、熱心な愛好者が今も各地にいます。特に中部地方はその文化が濃く、長野県、岐阜県、愛知県のスズメバチ捕り愛好者が中心となって構成される「全国地蜂連合会」も存在するほどです。スズメバチと一口に言ってもオオスズメバチ、キイロスズメバチ、クロスズメバチなど様々な種がありますが、いずれの種も食べられています。中部地方では特にクロスズメバチが好まれ、「ヘボ」「スガレ」などと呼ばれて親しまれています。

今回、TAKEOでは宮崎県で有機野菜の栽培とミツバチ養蜂を生業としている農家Tさんとご縁があり、宮崎県産のオオスズメバチを仕入れさせていただくことになりました。宮崎県も各地でスズメバチを捕って食べる文化が今日まで連綿と引き継がれており、特に高千穂町では蜂の子が地域の名産品となるほどに親しまれています。

農家Tさんはオオスズメバチの捕獲に関して、食べることを考えたガイドラインを自主的に設定されています。オオスズメバチの成虫を追い払ったり眠らせる際に殺虫剤の類は一切使用しない、捕獲した幼虫や蛹は速やかに冷凍して真空パックで保管する、などです。簡単な項目ではありますが農家Tさんの食品としてのスズメバチに対する意識の高さがうかがえます。

農家Tさんは「ハチ追い」によってオオスズメバチを捕獲します。里山や農地、ミツバチの巣箱にやってくるオオスズメバチに対して白いテープなどの目印を結び付け、ハチが飛んで巣に帰るのを追いかけ、幼虫が詰まった巣を見つけるという方法です。以下、「ハチ追い」について詳しく説明していきます。

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「ハチ追い」とは?

オオスズメバチは土中や木の幹の中に巣を作るものが多く、そのため無暗に歩き回っても巣を見つけることは困難です。オオスズメバチを捕獲する際には、ハチ自体に巣の在処を案内させる「ハチ追い」をすることが一般的です。「ハチ追い」には地域やターゲットとするスズメバチの種類によって様々なやり方があると考えられますが、今回は農家Tさんの事例をご紹介します。

宮崎県のオオスズメバチシーズンは夏から秋です。まずはオオスズメバチの餌場となっている場所(クヌギ、ミツバチの巣など)を見つけます。そこでシロップなどでハチに餌付けをしつつ、隙を見て目印となる白いテープをハチに結び付けます。ハチは満腹になると自分の巣にエサを持ち帰るために飛んでいきます。しばらくすると目印を付けたハチの一部は再度餌場に戻ってきます。ハチが飛ぶ方向と、この餌場に帰ってくるまでの時間を計測することで、巣までのおおよその方向と距離を把握することができます。そうして巣の位置に目途を付けてから、再度巣に飛び帰るハチを追跡して巣を見つけます。巣が見つかったら防護服を装着し、飛んでいる成虫を特製ネットを使って捕獲します。捕獲した成虫は危険なのでドライアイスや煙幕を用いてすぐに眠らせます。成虫がいなくなり安全が確保できたら幼虫やさなぎが詰まった巣を慎重に地中から掘り出します。

巣を作業場に持ち帰ると、まずは羽化したばかりの成虫をピンセットで拾います。羽化したばかり成虫は軟らかく、まだ飛ぶことも刺すことも無く、巣の中をうろうろ歩き回っています。TAKEOの「宮崎スズメバチ」に使用している成虫はこの状態のものを使っているため、軟らかくて丸ごと食べられます。その後ピンセットで1匹ずつ丁寧に幼虫とさなぎを取り出していきます。取り出したハチはすぐに冷凍→真空パックされ、出荷されます。

ハチ追いは楽しい”遊び仕事”

農家Tさんのお話を伺うと、どうやら「スズメバチを捕って食べる」というプロセスが楽しくてたまらないとのことでした。ハチ追いのシーズンは本業の有機野菜がそっちのけになってしまう。刺されたことは何回かあるし、お金儲けになるわけでもないが、それでも楽しくてやめられない。そこには深い深い世界が広がっています。

資源管理の考え方

TAKEOでは、農家Tさんの事例は将来的に持続可能なオオスズメバチ捕りのモデルケースになる可能性があると考えています。

まず約35年もの間、同じ方法でオオスズメバチを捕っており、その間資源量の減少は見られていないと伺っています。これはこれまでの方法を継続する限り、地域の生態系の持続可能性を脅かさないことを示唆するものと考えています。

また、今回のご縁は「これまで販売していた先が無くなってしまったから助けて欲しい、食べきれない分を捨てるのは忍びない」という農家Tさんからの要請がきっかけでした。スズメバチを捕って食べるという豊かな文化を維持するためには、生産物の受け皿があることも重要です。また、スズメバチを定期的に捕獲することでミツバチ養蜂の保護や里山の安全確保にも貢献している可能性があります。オオスズメバチ捕りは農家Tさんの生業や生活の持続可能性をサポートしていることを示唆するものと考えています。

「宮崎県の農家Tさん」という書き方について、今回は農家Tさんの意向と生息地保護の観点から詳細な地名や氏名をあえて省くことでTAKEOは合意しました。昆虫食品の地域ブランド化はTAKEOの重要な戦略の一つではありますが、自然採集品の場合には具体的な地名を出すことでその地域の捕獲者を増やし、無理な捕獲、乱獲を助長してしまうリスクがあります。持続可能なスズメバチ捕りのため、今後も詳細な地名などは開示しません。

さらにTAKEOとしては今後市場のニーズが高まったとしても、農家Tさんに対しての増産の要求、および過剰な購買をしないことを約束します。農家Tさん以外の生産者に対しても、例外なく持続可能性に配慮したスズメバチの購買を行っていきます。TAKEOと生産者、その両者の慎重な姿勢こそが持続可能なスズメバチ食文化をサポートするものと信じています。

さいごに

農家Tさんはミツバチの養蜂も営んでいますが、オオスズメバチはミツバチにとって天敵です。ですからミツバチの養蜂家にとって本来スズメバチは駆除しなければならない対象です。ですが農家Tさんは「ミツバチを食ったスズメバチはうまい」と敵対しない姿勢を取っています。ミツバチもスズメバチも両方バランスよく利用する、これは里山におけるスズメバチとの「共生」の一つの形なのではないかと思いました。

見学の帰りがけ、とれたてのニホンミツバチの蜂蜜をお土産にいただきました。葛の花由来のブドウのような香りが強く感じられる、今まで食べた中で一番おいしい蜂蜜でした。有機農業、ミツバチ、オオスズメバチが組み合わさった、これからの農業のモデルになることを予感させます。農家Tさんとこの地域の活動をTAKEOは応援していきます。

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