ドキュメンタリー映像作品が公開されました。※2022/5/3追記
ざざむしふりかけを開発する上伊那農業高校の大槻海怜さんを追ったドキュメンタリー映像作品(監督 太田信吾さん)が公開されました。
「エディブルリバー 女子高生が提唱するざざむしふりかけ」
https://creators.yahoo.co.jp/otashingo/0200230544
伊那谷の伝統食、ざざむし
伊那谷とは長野県南部、天竜川に沿って南北に伸びる盆地一体を指します。伊那谷では昆虫を食べる文化が色濃く残る地域で、特に天竜川で採れるざざむしを食べることは全国的に有名です。今でも高級珍味として瓶詰めの佃煮に加工されて流通しています。
ざざむしとは川に棲む食用昆虫の総称であり、カワゲラ、トビケラ、ヘビトンボの幼虫などで構成されます。天竜川ではざざむしは漁業権が設定され、大事な水産資源として地元の人々に守られてきました。また漁期も12月から2月にのみ設定されており、冬が旬の食材となっています。
しかし現在では漁師さんやざざむし自体の減少により、伊那谷のざざむし食文化は衰退しつつあります。
写真提供:上伊那農業高校
長野県上伊那農業高校の取り組み
上伊那農業高校 コミュニティデザイン科 グローカルコース 昆虫食班では、授業の一環としてざざむし食文化の研究に取り組んでいます。
昆虫食班の生徒たちは実際にざざむし漁を体験することを通じて、漁の大変さを知るとともに自然の恵みに感謝する気持ちを抱き、ざざむし食文化を持続可能な形でしっかりと守っていきたいと考えるようになりました。
まず生徒たちはざざむしの生態をよく詳しく知るために、ざざむしの養殖技術開発に取り組むことにしました。もしうまくいけばざざむし資源の持続可能な利用のヒントにもなる可能性があります。現在は昆虫種ごとに産卵条件、孵化条件の検討などに取り組んでいます。
写真提供:上伊那農業高校
長野県上伊那農業高校の取り組み
生徒たちは養殖技術開発と並行して、ざざむしを使ったオリジナル食品の開発にも取り組みました。そこにはざざむし食文化を守るため、より多くの人たちにざざむしの魅力を知ってもらいたいと思いがありました。
そこでTAKEOのサポートのもと、多くの人にとって身近で食べやすく、かつ比較的簡単に商品化可能な形態としてふりかけを選択しました。その後商品コンセプト、中身の設計、パッケージデザインは生徒たちが主体的に考える形で開発は進んでいきました。
◯コンセプト
「ざざむしの目線で、ざざむしと暮らす未来を真剣に考えて作るふりかけ。」
ざざむしの目線に立ち、ふりかけの中にざざむしが棲む環境を表現しました。ざざむしは川の中の石に隠れ、石についた苔などを食べて生活しています。粗挽きのくるみはそんな石を、川のりは苔を表現しています。
◯商品名の由来
ざざむしにはたんぱく質が豊富に含まれます。
ざざむし+プロテインで、ZAZATEIN(ザザテイン)です。
◯地元産のざざむしとくるみ
長野県の地元の漁師さんと生徒たちが2021年冬に採集した、旬の新鮮なざざむしを100%の使用しています。
旬のざざむしは脂がよく乗っていて、海苔のような香り高い風味が特徴です。ふりかけ用に煮干し加工されたざざむしがしたものを1袋あたり約12匹分配合しています。
(※生徒たちは地元の漁協の許可を得て採集しています)
また、できるだけ地元の素材を多く使うように工夫しており、くるみはフレッシュな風味が特徴の地元伊那谷産くるみを100%使用しました。
◯風味特徴
長野県で親しまれている「くるみだれ」をイメージした味付けにしました。
ざざむしは細挽きのものと粗挽きのものを1:1で配合しています。細挽きはざざむしの海苔のような香り高い風味を強く感じることができ、粗挽きはサクサクとした食感を楽しむことができます。
粗挽きの伊那谷産くるみはその甘さがざざむしの海苔のような風味の輪郭を強調します。国産のあおさ、すじ青のりはざざむしの香りと調和し、ざざむしの存在感を引き立てます。
◯ざざむし漁が今後も続いていくために
売り上げの一部は、長野県の天竜川漁業共同組合に寄付されます。
商品概要
◯商品名:ZAZATEIN(ザザテイン)
◯内容量:17g
◯希望小売価格:850円
長野県の雑貨屋さん「CONTE」のほか、TAKEOのオンラインショップやTAKE-NOKOにて数量限定で販売中です。
◯販売場所:
・2022/2/1より、花と雑貨とテイクアウトドリンクのお店「CONTE」にて発売開始。
上伊那農業高校そば、Instagram:https://www.instagram.com/conte_f.h.t/
・2022/2/8より TAKEO オンラインショップ、昆虫食の駅 TAKE-NOKO にて数量限定で販売開始。
長野県上伊那農業高校 コミュニティデザイン科 グローカルコース
グローカルコースは「Think globally, Act locally 地域課題を自らの問題と捉え、実践する」をスローガンに掲げ、伊那谷の地域資源やその活性化について探究的に学んでいます。
「上農で、わたしと伊那谷をデザインする」
学校名:長野県上伊那農業高等学校
住所:長野県上伊那郡南箕輪村9110番地
ホームページ:https://jono.ed.jp/