

2013年5月、国連のFAO(食糧農業機関)はあるレポートを発表し世界を驚かせました。
Edible insects Future prospects for food and feed security
食用昆虫-食糧と飼料の安全保障にむけた将来の展望
-原文はこちら-
昆虫食が世界を救う!?
その内容は、世界の人口増加にともなう将来の食糧危機の打開策として昆虫を食として、飼料として活用することをすすめるというものでした。
FAOは、人々が生きていくうえで大事な栄養素を昆虫から摂取することによって、将来の食糧危機を乗り越えようと大真面目に発表したのです。その発表に多くの報道機関が注目し世界中が驚きました。
昆虫を食べることについて気持ちわるい、まずそうと思っているかたは日本にも少なくないと思います。しかし、実際に昆虫を食べ本当にまずいと思ったかたは少ないのではないでしょうか。偏見や先入観が、正確な昆虫食情報の妨げになっているのです。
私たちの日本も含め、世界の各地で昆虫を食す文化は存在し、確実に人々を支えています。もちろん、今この瞬間から食糧危機に陥ることは想像すらできません、ただ、今この瞬間から地球の未来や世界の食文化について知り、考え、体験するということは決して無駄にはならないでしょう。
私たちは虫を食べるべきか?
“昆虫を食べる”ということについて、わかりやすく、そしておもしろく説明している動画をご紹介します。
大規模な世界的講演会を毎年主催しているアメリカの団体TED(テド)によるサービスのひとつにTED-Edがあります。TED-Edは様々な分野の教育用動画を優秀な教育者や専門家が製作し世界中の学生に提供するサービスです。動画はYouTubeでも公開されており世界中の誰でも見ることができます。
この昆虫についての動画は英語で製作されていますが、日本語字幕があるのでそちらに設定してご覧ください。たった5分の動画で世界の昆虫食文化と歴史、そして重要性を学べます。
Should we eat bugs?|私たちは虫を食べるべきか?
「食糧危機に陥ったら自然にいる昆虫を食べれば大丈夫!」
なんて単純な話ではありません。
- 昆虫への偏見や先入観を減らすこと
- アレルギーや毒などを正しく理解すること
- 食用昆虫の養殖、生産技術を向上させること
- 昆虫の調理方法を豊かにすること
少なくとも、このような様々な問題をすべてクリアしてはじめて、将来の食糧危機リスクを減らすことができるのではないかと私たちは考えています。とは言っても、簡単に解決できる問題ではありません。
まずは、安全な昆虫食品と昆虫食に関わる様々な情報を提供し昆虫食をみなさんの身近に感じてもらえることからと思っています。あまり深く考えずに昆虫食のワクワクを感じていただきたいんです。