「ゲテもの食い」か? はたまた「人類の未来食」か?
人類にとって究極の伝統食材、それが昆虫。世界の昆虫食の現状を紹介するほか、嫌いな人の心理や食料としての可能性、さらには食育まで、昆虫食のあらゆることを深く楽しく追究する!
子供の頃には身近でも、大人になってしまうと、「うっ」と思う人が多くなってしまうのが昆虫である。しかし、よくよく考えてみれば、昆虫は人類が人類になる前から食べてきた「究極の伝統食」。日本でも、イナゴの佃煮やハチの子、ザザムシなどが地域によってはよく食べられているし、世界を見渡せば、それこそ、日本では食べられていないタガメやゴキブリなども食されている。
本書では、そうした世界で食べられている昆虫の紹介のほか、「食材としての昆虫」の可能性を新たに追究していく。例えば、味覚センサーにかけてみると、ハチの子はうなぎに、セミはナッツによく似ているという結果が実際に出ている。さらには、どうやったら「おいしく食べられるか」といった、料理の研究にまで、一歩、踏み込んでいく。
「ゲテもの食い」か? はたまた「人類の未来食」か? とどまるところを知らない著者の「昆虫食の世界」へ、ようこそ!
目次
- 巻頭カラー8ページ
- はじめに
-
第一章 昆虫食の源流をさぐる
- 胎児は虫食いの夢を見る
- 闇夜の狩りが脳を鍛えた
- ほか
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第二章 食べられる昆虫プロフィール
- 昆虫は昨日まで日本でも食べられてきた
- イナゴは日本人の半数が食べている伝統食
- ほか
-
第三章 昆虫を食べる社会、食べない社会
- 損か、得か──「最善採餌理論」に当てはめてみたら
- 人の手によって〈害虫〉が生まれた
- ほか
-
第四章 昆虫を食べる心理とその関心の多様性
- 食べたい? 食べたくない? アンケート
- 経験の有無による態度の違い
- ほか
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第五章 昆虫は本当においしいか
- 現代人は脳で?おいしさ?を評価する
- 鈍化した五感を鍛える
- ほか
-
第六章 健康食品としての昆虫食
- 栄養学的には普通の食品と変わらない
- ミツバチの恩恵は計り知れない
- ほか
-
第七章 食料資源としての昆虫
- 本当に生産効率のいい食料か
- おカイコさん宇宙へ行く
- ほか
-
第八章 「食育」教材としての昆虫
- 「命をいただく」ことで知る生きる意味
- 食べ方のスタイルをめぐって──スローフード、地産地消、フードマイレージ
- ほか
- おわりに
- 参考文献
内山 昭一(うちやま しょういち)著者プロフィール
1950年長野県生まれ。昆虫料理研究家、昆虫料理研究会代表、NPO法人食用昆虫科学研究会理事。幼少より昆虫食に親しみ、1999年から本格的に研究活動に入る。どうすれば昆虫をよりおいしく食べられるか、味や食感、栄養をはじめ、あらゆる角度から食材としての可能性を追究する。
2013年5月、国連食糧農業機関(FAO)が昆虫食を推奨する報告書を発表して以降、メディアから取材殺到。こうした気運を受け、代表を務める昆虫料理研究会の活動が大きく広がる。また、日本初の昆虫食を科学的に研究する食用昆虫科学研究会が14年にNPO法人の認可を受け、理事として啓蒙活動を続けている。
商品情報
著者 |
内山 昭一 |
ジャンル |
新書(平凡社新書) |
ページ数 |
246ページ |
定価 |
本体840円+税 |
発行日 |
2012年4月13日(初版第1刷)
2017年9月7日(初版第3刷) |
出版社 |
平凡社 |
ISBN-13 |
987-4-582-85635-4 |
JANコード |
9784582856354
1920245008403 |
- 著者
- 内山 昭一
- ジャンル
- 新書(平凡社新書)
- ページ数
- 246ページ
- 定価
- 本体840円+税
- 発行日
- 2012年4月13日(初版第1刷)
2017年9月7日(初版第3刷)
- 出版社
- 平凡社
- ISBN-13
- 987-4-582-85635-4
- JANコード
- 9784582856354
1920245008403
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