虫 フンチャ フン茶 糞茶 昆虫食 お茶 カイコ
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新商品「カイコフンティー」で、日本の養蚕業を食べて応援!

三橋

TAKEOの国内購買担当の三橋です。国産昆虫シリーズの一つとして、京都の老舗絹織物屋「塩野屋」さんのカイコを使った新商品を作りました(みちこさんが)。私たちは食べることから日本の養蚕業を応援していきます。

実店舗限定商品「カイコフンティー」を発売!

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2020年7月10日、実店舗限定商品「カイコフンティー」を発売しました。カイコフンティーは乾燥させたカイコのフンを煮出し、綿菓子を添えることで風味のバランスを整えたおいしいお茶です。だけどそこで終われないのがTAKEOクオリティ。さらにカイコの卵に見立てたバジルシード、桑の葉茶パウダーを配合したマシュマロを詰めた幼虫をトッピングしました。味、食感、見た目すべてでカイコの魅力を味わうことができます。

って開発したみちこさんが言っていました。カイコのフン茶自体はオリジナリティがあるものでは無いのですが、幼虫にマシュマロを詰めるなんて日本初、世界初です。身内ながら天才だと思いました。

カイコのフン茶とは?

その名前の通り乾燥させたカイコのフンを煮出したお茶です。カイコのフンは「蚕沙(サンシャ)」とも呼ばれ、中国などでは漢方として伝統的に用いられてきました。

カイコは桑の葉だけを食べています。ですのでカイコのフンというのは、桑の葉が粉砕され、カイコの体内でいい感じに加工され、形成されたものです。実際、消化率は4~5齢の幼虫で30%だとか40%だとか言われているので、カイコのフンはもうほとんど桑の葉そのものと言っても過言では無いはずです。

フン茶の基本的な風味としては、ほぼ桑の葉茶です。桑の葉茶は加工方法にもよりますが、渋味や青さの少ないマイルドな緑茶のような風味がします。

フン茶の場合、カイコの体内で桑の葉が部分的に消化されています。言い換えると、カイコの体内で桑の葉が酵素処理されています。茶葉の酵素処理といえば紅茶が思い浮かびます。紅茶はフレッシュな緑茶葉を揉んで組織を壊して、発酵(酸化発酵)させることで独特の色や風味を作り出したものです。この工程で茶葉の青さが飛んで発酵による紅茶らしい独特でマイルドな風味が付与されます。フン茶においてもこの発酵に近い工程がカイコ体内で施されているわけで、なんとなく紅茶のような発酵したマイルドな雰囲気が感じられます。

「塩野屋」さんが育てるこだわりのカイコ

フンティーに使われているフン茶は、京都の老舗絹織物屋さんの「塩野屋」さんに提供いただいたものです。塩野屋さんは300年ほど前から続く絹織物の織元で、当代の服部芳和さんは14代目になります。伝統的な技術を引き継ぐ一方、珍しい品種を飼育したりと新しいことにも積極的にチャレンジされています。

現代の養蚕では主として労力の節約や病気を防ぐ目的で、1~2齢の稚蚕(ちさん)は人工飼料を使用することが一般的です。一方、服部さんは稚蚕を含む全齢で桑の葉を使うことにこだわっています。桑の葉を畑に採りに行く手間は余計にかかるし、成長スピードを揃えるのも大変だし、病気を出さないようにするのも神経を使います。

カイコのフンを飲用にするにあたって、人工飼料が使われていないのはなんとなく嬉しいなと個人的には思っています(人工飼料を使ったものが特別に危険ということではないと思います)。

今回用いたカイコは「都金色」という珍しい品種で、小振りの黄色い繭を作ることが特徴です。純白のシルクももちろん素晴らしいものですが、黄色い繭は本当にきれいです。お店でフンティーを飲んでくれた人には繭をプレゼントしています!(数量限定)

養蚕業を応援したい。ポイントは4齢幼虫の活用にあると思う。

カイコのフンはふつうは廃棄されるものです。これを資源としてうまく活用することは、養蚕農家さんを応援することに繋がるはずです。また、フンティーにはマシュマロを詰めた4齢初期の幼虫もトッピングされています。この「4齢幼虫」がポイントで、私たちはここに養蚕業を応援するための大きな手掛かりがあると考えています。

カイコは脱皮を繰り返しながら1~5齢の幼虫期を経て、蛹に変態して繭を作り、やがて繭を破って成虫(いわゆる蛾)になります。幼虫は5齢のときに急に身体が大きくなって、急に大量の桑の葉を食べるようになります。生涯のエサの量の90%くらいが5齢で消費されると言われているほどです。毎日毎日、1日に2回も3回も大量の桑の葉を畑から採ってきてカイコに与えるのは大変な重労働です。

また、無事に5齢幼虫を育て上げても繭を得るためにさらに大変な手間がかかります。繭=シルクが養蚕農家にとっての収入源であるわけですから、細心の注意を払って品質の高い繭を作らせ、きれいに回収する必要があります。必要な労働力は幼虫飼育と同じかそれ以上です。

したがって、養蚕農家さんの目線で言うと4齢までの幼虫をお金にすることができるとなると経営としては非常に助かるわけです。私たちは4齢(以下の)幼虫に付加価値を見出していくことが、日本の養蚕業を応援するためのヒントになると信じ、これからも開発を続けていきます。

今後も国産カイコの可能性を開発していきます。

まずはお店でカイコフンティーを味わってください。この商品を皮切りに、TAKEOでは国産カイコの可能性を追求していきます。請うご期待!

塩野屋さんのHPはこちら
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