タガメ売買禁止特定第二種国内希少野生動植物種 タガメサイダー
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「タガメ」の売買が禁止?「特定第二種国内希少野生動植物種」に指定

三橋

タガメサイダー開発担当の三橋です。日本国内のタガメ(Kirkaldyia deyrolli)が、特定第二種国内希少野生動植物種に指定されることが決まりました。タガメサイダーは存続できるのか?とドキドキしてしまいました。結論から言うと、タガメサイダーは大丈夫です。これまでと変わらず生産、販売していくことができますので安心してください。詳しく解説していきます。

「国内希少野生動植物種」に指定された「タガメ」について

タガメ売買禁止特定第二種国内希少野生動植物種 タガメサイダー

1月17日、日本政府は水生昆虫のタガメなどを含めた動植物63種を2月10日付で種の保存法に基づく「国内希少野生動植物種」に指定することを決めました。

このニュースは、生き物が好きな人たちを中心にして大きな話題になっています。そして、TAKEOのタガメサイダーを知っている方々からも「タガメサイダー大丈夫?」と心配の声を多くいただいています。

まず整理したいのが今回指定されたタガメ(Kirkaldyia deyrolli)についてです。

このタガメは、これまでにも環境省レッドリストで「絶滅危惧II類(VU)」に指定されていました。これは「日本において、絶滅の危険が増大している種である」こと意味しています。しかし、この絶滅危惧種指定というのは、採集や販売に対して実効的な規制をするものではありません。レッドリストは絶滅危惧種をまとめた単なるリストです。

今回、その環境省レッドリストとは別に、タガメが新たに「第二種国内希少野生動植物種」に指定されることとなりました。

「国内希少野生動植物種」は、「種の保存法」に基づいて指定されるもので、国内に生息・生育する絶滅のおそれのある野生生物のうち、人為的な影響により減少が見られる種等に適用されます。

国内希少野生動植物種に指定された種は、捕獲・採取・損傷などが原則として禁止され、譲渡し等(あげる、売る、貸す、もらう、買う、借りる)や、それを目的とした広告・陳列も原則として禁止されます。

国内希少野生動植物種のうち一部においては、規制が比較的緩やかなものがあります。「第一種国内希少野生動植物種」は、届出をすれば商業的に個体の繁殖をさせることができる種です。「第二種国内希少野生動植物種」は、販売又は頒布を目的とした捕獲、譲渡し等のみを規制するもので、例えば子どもたちが自分で楽しむために採集することは規制されません。今回はこの第二種国内希少野生動植物種にタガメが指定されました。

タガメサイダーで使用している「タイワンタガメ」について

タガメサイダー タイワンタガメ Lethocerus indicus
それを踏まえて、タガメサイダーの原料に用いられているタガメについてご説明します。タガメサイダーで使用しているタガメは、タイ産のタイワンタガメ(Lethocerus indicus)です。このタイワンタガメは、タイやラオスでは自然界にたくさん生息している普通種です。

したがってタガメサイダーの原料に用いられているタイ産のタイワンタガメは、今回のタガメに関するニュースとは関係がありません。

さて、今回のニュースとタガメサイダーで使用しているタイワンタガメが無関係なことはわかりました。次は「タイ産のタイワンタガメは大丈夫なの?」という部分について考えていきます。

環境省レッドリストではタイワンタガメも絶滅危惧類

タガメ売買禁止特定第二種国内希少野生動植物種 絶滅危惧種 タガメサイダー
実は環境省レッドリストにおいて、このタイワンタガメも「絶滅危惧ⅠA類(CR)」に指定されています。これは「日本においてタイワンタガメは、ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高い種である」ことを意味します。

ただし、国内においてのタイワンタガメは沖縄県でのみ生息が確認された事例があるだけで、1980年代以降の採集記録はありません。簡単に言えば日本では採集したくてもできる状況ではないということです。

国内から世界に目を向けてみると、国際的な自然保護ネットワークであるIUCN(国際自然保護連合)がレッドリストを作成しています。このリストにはタイワンタガメは絶滅危惧種として指定されていません。

また、国際的な商取引についても「ワシントン条約」、日本の種の保存法における「国際希少野生動植物種」ともにタイワンタガメは指定されていません。実際にタイやラオスでは自然に多く生息し、それが採集されて市場に並ぶくらいの普通種であると知られており、タイ産タイワンタガメの流通規制は無いということです。

最後に

簡単ではありますが、今回のタガメに関するニュースとタガメサイダーに使用しているタイワンタガメについて解説をしました。

今後もみなさんにタガメサイダーをお届けすることができますので、どうかご安心ください。ただ、昨今の昆虫食に対する世界的な注目の高まりに際して、タイやラオスに生息する野生のタイワンタガメたちが乱獲されるリスクが無いわけではありません。TAKEOとしては国際情勢を常に注視し、生き物を含めた環境問題に一層の関心をもって事業を進めていきます。

みなさんにとってこの記事がタガメだけでなく国内希少野生動植物種や絶滅危惧種について考えるいいきっかけになればいいなと思っています。

ではこれからもタガメサイダーよろしくお願いします!

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